上司に気を使うのが疲れるのはなぜ?他の人より減る3つの理由

上司に気を使うのが疲れるのはなぜ?他の人より減る3つの理由

朝、席に着く前に、相手の様子を確認しています。今日は機嫌がよさそうか。声のかけ方をどうするか。同僚とは普通に話せるのに、その人が相手だと、一日の終わりにはっきり消耗しています。機嫌をうかがっている自分が、少し情けなくもなる。「上司 気を使う 疲れる」と検索すると、対処法の一覧やタイプ別の攻略法が並びます。読んでも、なぜ他の人より減るのかは分からなかった、という人がいるはずです。

先に結論を言います。これは気が小さいからでも、相性が悪いからでもありません。上司という一人の相手には、空気の受信・評価の視線・進め方の主導権という3つが同時に乗っています。他の同僚には、ここまで乗りません。どれが主犯かで打つ手が変わります。この記事では、その3つをチェックリスト付きで分解します。

この記事を書いているのは、無料の『心の体力(MP)診断』です。心の体力、つまりゲームでいうMPが何で減って何で回復するのかを確かめられます。

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疲れているのは仕事ではなく、その一人かもしれません

仕事の量は変わっていないのに、消耗の度合いが日によって違う。そういう時は、量ではなく相手を見たほうが早いことがあります。特定の一人が近くにいる日と、その人が出張でいない日を思い出してみてください。同じ業務量でも、夕方の残り方が違っていたなら、減っているのは仕事ではありません。

これは相手が悪い人だという話ではありません。よくある誤解なので先に書いておきます。悪意がなくても、機嫌に波があるだけで、周りの何人かは確実に消耗します。相手の人柄と、こちらの消耗は別々に起きます。

「気にしすぎる性格だから」で片づけない

自分の性格の問題だと考えると、対処が「気にしないようにする」しか残りません。それで解決した人を見たことがない、というのが正直なところです。

しかも、同じ「上司に気を使う」でも中身は違います。機嫌の波を受け取ってしまう人と、評価する人が近くにいることで消耗する人と、進め方を合わせ続けることで消耗する人がいます。三人に「もっと堂々としていればいい」と言っても、効くのは一人だけです。

そこで、もう一段だけ分けます。上司相手の気疲れは、主に次の3つのどれかから来ています。

上司に気を使うと疲れる3つの理由(図解)
上司相手の気疲れは3つに分かれます。どれが主犯かで、打つ手が変わります。

理由①: 機嫌の波を読むところから、一日が始まる

まず、こんな質問から始めます。不機嫌な人やピリピリした空気の中にいると、あなたは自分は影響されないほうでしょうか。それとも、もらってしまって消耗するほうでしょうか。もう一つ。隣の人が明らかにイライラしている時、自分のペースを保てるほうでしょうか。それとも、空気をもらって自分まで重くなるほうでしょうか。

この2つは、この記事を書いている診断で実際に使われている質問です。ここで消耗する人にとって、相手の機嫌はその日の難易度そのものです。機嫌がいい日は普通に進む相談が、悪い日には持っていく順番から考え直しになります。だから朝いちばんに確認する。この確認作業が、一日の最初の仕事になっています。

しかも読み取りは自動で起きます。見ないようにしようとしても、声の高さや足音で入ってきます。受け取らない選択ができないぶん、意識して気を使っている自覚より、実際の消耗のほうが大きくなります。

この診断は、結果を16種類のキャラクターで返します。その中に、この受け取り方を地で行く一体がいます。もらい泣きクラゲです。まわりへの気配りを欠かさない、とても優しいクラゲ。隣の席の人が朝からピリピリしている時。重い相談を聞いた帰り道。口ぐせは「わたしのことはいいの」。他人の気持ちを自分のことのように感じて、そのまま抱えてしまいます。本人は何もしていないのに、その日の終わりには神経がすり減っています。自分がこのクラゲなのか、別のキャラなのかは、無料の診断で確かめられます。

もらい泣きクラゲ(心の体力MP診断のキャラクター)
もらい泣きクラゲ。口ぐせは「わたしのことはいいの」。まわりの感情を受け取って、そのまま抱えてしまう。

理由②: 評価する人と、隣にいる人が同じ

次に、この質問に反応する人がいます。人目のある場所で、誰かに見られながら作業する時、あなたは気にならないほうでしょうか。それとも、視線が気になって消耗するほうでしょうか。もう一つ。注目される場に何度も立つと、だんだん慣れて平気になるほうでしょうか。それとも、何度やっても視線で消耗するほうでしょうか。

ここが強い人にとって、上司の存在は評価の場が終わらない状態です。人事評価の面談は年に数回でも、評価している人は毎日同じ部屋にいます。雑談も、席の立ち方も、資料を出す速さも、見られている可能性が消えません。

普通の人間関係なら、合わない相手とは距離を置けます。この相手には、その手が使えません。逃げられないことが分かっているから、その場での振る舞いを常に整えることになります。

評価そのものへの怖さについては、褒められても疲れる理由のほうで分解しています。

理由③: 進め方を、相手の型に合わせ続けている

3つめは、この質問です。仕事の進め方を自分で決められず、細かく指示・管理されると、あなたは気にならないほうでしょうか。それとも、強く消耗するほうでしょうか。もう一つ。進め方を細かく管理・指示される時、割り切ってこなせるほうでしょうか。それとも、裁量がないこと自体で消耗するほうでしょうか。

ここで消耗する人は、仕事の中身ではなく、やり方の主導権で減っています。同じ成果を出すにも、自分の順番で進めるのと、相手の順番に合わせるのとでは、使うエネルギーが違います。合わせるには、自分の型を一度止めて、相手の型に置き換える作業が要るからです。

この置き換えは、指示されるたびに発生します。しかも相手の型は明文化されていないことが多いので、過去の反応から推測して合わせることになります。

この止まり方をするキャラクターもいます。ひっこみガメです。岩のような甲羅を持ち、自分のペースを大切にする職人肌のカメ。手順まで指定された時、進捗を何度も確認された時。「信用されていないのかな」と感じて、甲羅に頭を引っ込めるように心を閉ざします。口ぐせは「……自分のやり方で、やる」。怒るわけでも言い返すわけでもなく、静かに手が止まります。自分がこのカメに近いかどうかも、無料の診断で確かめられます。

ひっこみガメ(心の体力MP診断のキャラクター)
ひっこみガメ。口ぐせは「……自分のやり方で、やる」。干渉されると黙って止まり、その間も静かに消耗している。

同僚相手なら平気なのに、上司だと減るのはなぜか

同僚にも、機嫌の波はあります。見られてもいます。それでも消耗が違うのは、3つが同じ一人に乗っているからです。

同僚の機嫌が悪くても、その人は自分を評価しません。評価する人が別の部署にいるなら、視線は毎日ではありません。上司の場合、機嫌の波と評価の視線と進め方の指示が、同じ人物から同時に来ます。だから一つの出来事が、三重の意味を持ってしまいます。素っ気ない返事が、機嫌の問題なのか、評価が下がったのか、やり方が違うという指摘なのか。どれか分からないまま、全部の可能性を検討することになります。

つまり、消耗しているのは相手の人格ではなく、一人に三つの役割が集まっている構造のほうです。ここが分かると、打つ手も決まります。相手を変えられなくても、乗っている数を減らすことはできます。

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上司を変えられなくても、打てる手はあります

転職も異動も、すぐには選べないことが多いはずです。ここでは、明日から自分の側で動かせるものだけを書きます。

①機嫌を受け取って減っている人は、相談を持っていく時間を、曜日と時刻で先に決めておきます。機嫌を見てから決めるのをやめて、「水曜の夕方に一週間ぶんをまとめて」のように固定する。読み取ってから判断する作業が、これで消えます。読み取り自体は止まりませんが、読み取った結果で予定を組み替える必要はなくなります。

②視線で減っている人は、その人の視界に入らない時間を、一日の中に作ります。会議室でも、席を離れた場所でもかまいません。30分でも、見られている可能性が消える時間があると、目の前の作業に集中できます。休憩ではなく作業時間として確保するのがコツです。

③進め方で減っている人は、着手する前に自分の進め方を一度だけ伝えます。「まず形にしてから見てもらう進め方でいいですか」と先に置いておく。途中で確認が入る回数そのものが減ります。止まってから説明するより、始める前に伝えるほうが軽く済みます。

なお、心身の不調が続いている場合や、我慢の範囲を超えていると感じる場合は、一人で抱えないでください。社内の相談窓口や、心療内科・カウンセリングなど専門機関に相談する選択肢も持っておいてください。

機嫌を読めるのは、危険を先に見つけられる力でもあります

この診断の世界には、その先の姿があります。もらい泣きクラゲは、かんのんクラゲになります。淡い光をまとって静かに漂う、海の底のカウンセラー。人の気持ちに気づいてしまうのは、今も同じです。違うのは、「これはあの人の痛み、これは私の気持ち」と分けて抱えられるようになったこと。だからもう、自分のことのように消耗しません。相手が言葉にできずにいる本心を誰より正確に汲み取って、先に言葉にしてあげられます。この子の側にいるだけで、「分かってもらえた」が起きます。

かんのんクラゲ(もらい泣きクラゲの進化後)。もらった感情と自分の気持ちを分けて抱えられるようになった姿。

鈍感になったわけではありません。足したのは、受け取ったものに持ち主の名前をつける習慣だけです。機嫌の変化に気づける人は、場の危険を先に見つけられる人でもあります。気づく力はそのままで、持ち帰る量だけを減らせます。

職場全体の空気で消耗している自覚がある場合は職場の気疲れを、気を使いすぎる仕組みそのものを知りたい場合は気を使いすぎる理由を見てみてください。持ち帰った分の降ろし方は心の休め方のほうで分解しています。

自分がどの理由で減っているのかを確かめるには

この記事を書いているのは、無料の『キャラでわかる 心の体力(MP)診断』です。共感と感情の伝わりやすさの研究や、努力と報酬のつり合いの研究(Siegrist)、裁量と回復の研究(Sonnentag)など、20を超える心理学・生物学の研究に、60の測定項目を一本ずつ対応づけて設計しています。結果は占いではなく決まった計算式で出すので、同じ回答なら何度やっても同じ結果になります。ここで引用した「隣の人が明らかにイライラ・緊張している時」も、実際に使われている質問です。答えていくと、3つのどれが自分の主犯かと、何をすれば回復するのかが、16種類のキャラクターで返ってきます。もらい泣きクラゲもその中の1体で、消耗しなくなった進化後の姿まで見られます。

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まとめ

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