頭の中で会話の練習をしてしまうのはなぜ?脳内の会話が止まらず疲れる理由

頭の中で会話の練習をしてしまうのはなぜ?脳内の会話が止まらず疲れる理由

明日の打ち合わせ、言いにくい連絡、夕方のあのやりとり。まだ起きていない会話を、頭の中で何度も再生しています。自分がこう言って、相手がこう返して、そこでこう答える。風呂でも、電車でも、布団に入ってからも続きます。「頭の中で会話の練習をしてしまう」で調べると、脳内のおしゃべりを止める方法や、言語化する人としない人がいるという話が出てきます。止め方は分かっても、明日の会話は明日来ます。

先に結論を言います。この疲れの正体は、作った台本が、ほぼ使われないまま捨てられることです。実際の会話は台本どおりに来ません。相手は想定した一言を言いません。準備した時間がそのまま使われずに終わりますが、使われなかったことは本人にしか分かりません。だから誰からも「それはやらなくていい」と言われません。この消耗は3つに分かれ、どれが強いかで打つ手が変わります。

この記事を書いているのは、無料の『心の体力(MP)診断』です。心の体力、つまりゲームでいうMPが何で減って何で回復するのかを確かめられます。

キャラでわかる 心の体力(MP)診断の紹介画像。16種類のキャラクターから自分のタイプがわかる
無料の『キャラでわかる 心の体力(MP)診断』。結果は16種類のキャラクターで返ってきます。
診断はこちら

まだ起きていない会話で疲れるのは、よくあることです

まず、よくある誤解を片づけます。これは心配性だから起きる、で終わる話ではありません。もっと具体的な作業が進んでいます。台詞を書き、順番を組み、相手の返しを三通り用意しています。つまり原稿を書いているので、原稿を書いた分の疲れが出ます。

もう一つ。この作業には、やめる理由が自分の中にありません。やれば少し安心するからです。安心するので、また次の会話でもやります。効いている感覚があるぶん、止める判断が出てきません。

そして、ここに逆転があります。準備した人のほうが、台本から外れた瞬間に強く固まります。準備せずに臨んだ人は、最初から出来合いで喋っているので、外れても何も崩れません。備えが本番の弱さを作っているので、「準備するな」とも言えません。この記事は準備をやめさせる記事ではなく、備えに終わりの線を引く記事です。

終わった会話を思い返す話とは、向きが逆です。言われたことが頭から離れない理由では、すでに起きた会話が再生される話を扱っています。この記事で扱うのは、まだ来ていない会話の試写のほうです。

「考えないようにする」では、この疲れは減りません

考えないようにする、は実行できません。考えないという指示を出すために、その内容を一度思い出す必要があるからです。止めようとするたびに、一回再生されます。だから回数が増えます。

もう一つよく見る対処が、気を紛らわすことです。音楽をかける、動画を流す。これは効く時間だけ効きます。ただ、台本づくりは音が止まった瞬間に続きから始まります。中断であって、終了ではありません。中断した台本は、次に手が空いた時に同じ場所から再開します。

そのうえ、中身が一つではありません。同じ「頭の中で会話の練習をしてしまう」でも、先に決めておかないと落ち着かない人と、相手の台詞まで自分で書いている人と、手が空いた時間に始まる人がいます。三人に「考えないようにしましょう」と言っても、誰にも効きません。

そこで、もう一段だけ分けます。この消耗は、主に次の3つのどれかです。

頭の中で会話の練習をしてしまう3つの理由(図解)
脳内の会話による消耗は3つに分かれます。どれが強いかで、打つ手が変わります。

先に決めておかないと不安になる

まず、こんな質問から始めます。毎日が同じ手順、同じ繰り返しで進む状態は、安心して力が出るほうでしょうか。それとも、飽きて気力が落ちるほうでしょうか。もう一つ。仕事や生活に新しいやり方が導入される時、わくわくするほうですか。それとも、慣れた型が崩れてしんどいほうですか。

これは、この記事を書いている診断で実際に使われている質問です。手順が決まっていると力が出るほうを選んだ人にとって、会話は手順のない作業です。

会話は本来、その場で作るものです。ところが手順がないと動きにくいタイプの人には、それが「段取りの無い仕事」として現れます。だから先に段取りを作ります。つまり作っているのは会話ではなく、その場でやるはずの作業の、前倒しの代わりです。

ここで分かることが一つあります。練習しているのは、話す内容ではありません。手順です。何から話すか、どこで本題に入るか、相手が黙ったらどうするか。内容はたいてい最初から決まっています。決まっていないのは順番だけです。

この診断は、結果を16種類のキャラクターで返します。その中に、この減り方をする一体がいます。そなえリスです。口ぐせは「念のため、ね」「プランBもあるよ」。先の見えないことが何より苦手な用意周到なリスで、大事な予定の前の晩に「念のため」の確認ともしものプランづくりが止まらなくなります。備えても不安は完全には消えないので、本番が始まる前に、準備だけでMPを使い果たします。自分がこのリスなのか、別のキャラなのかは、無料の診断で確かめられます。

そなえリス(心の体力MP診断のキャラクター)
そなえリス。口ぐせは「念のため、ね」。本番の前に、準備だけでいちばん消耗する。

このリスのすきなものに、チェックリストに全部チェックが付いた瞬間、というものがあります。備えが嫌なわけではありません。終わる合図がほしいだけです。

本番の会話をひとりで先にやる

次に、この質問に反応する人がいます。タスクが溢れてパンクしそうな時、「これ無理、巻き取って」と素直に助けを出せるほうでしょうか。それとも、「全部自分でやるしかない」と抱え込むほうでしょうか。もう一つ。仕事が溢れてパンク寸前、素直にヘルプを出すほうですか。それとも、誰にも頼れず全部抱えるほうですか。

後者を選んだ人は、会話でも同じことをしています。会話は本来、相手と半分ずつ作るものです。ところが予行演習の間、相手のぶんの台詞まで自分が書いています。

ここが、この記事のいちばん大事なところです。会話一回につき、作業は二回ぶん発生しています。自分の台詞を考え、相手の返しを考え、その返しへの自分の答えを考える。しかも相手の台詞は想像なので、だいたい実際より厳しいものになります。自分で書いた厳しい相手と、頭の中で先に戦っています。本番より練習のほうが疲れるのは、このためです。

そして実際の相手は、想像より優しいことが多いです。ところが優しかった場合、用意した答えは全部使えません。厳しい想定で作った台本は、優しい相手には使えないので、その場でまた考えることになります。

何もしていない時間に始まる

三つめは、この質問に反応する人です。何もせずダラダラ、ぼーっとする時間で、エネルギーは回復するほうでしょうか。それとも、全然回復せず落ち着かないほうでしょうか。もう一つ。疲れた時により回復するのは、何もしないでごろごろすることですか。それとも、何かして気を紛らわすことですか。

後者を選んだ人は、手が空いた時間に台本づくりが始まります。風呂、通勤、寝る前。つまり回復に使うはずの時間が、そのまま作業時間に置き換わっています。

だから「ゆっくり休んでください」が効きません。ゆっくりした瞬間が、開始の合図になっています。休もうとするほど、作業の始まる回数が増えます。心が休まらない理由でも、休んでいる時間に頭だけが動いている状態を扱っています。

ここで一つ、はっきり書いておきます。これは休み方が悪いのではありません。空いた時間に自動で始まる仕組みになっているだけです。仕組みなので、気持ちで止める対象ではありません。

自分がどの理由で減っているかは、無料の診断で確かめられます。3つのうちどれが強いかが分かると、手を打つ場所が一つに絞れます。

無料でMP診断をやってみる →

台本を一行だけ外に出して、そこで締めます

予行演習をやめるのは、実行できません。考えないようにするのも、回数を増やすだけです。変えるのは、台本に終わりの合図を作ることです。

やり方は一つです。言いたいことを一行だけ書いて、そこで締めます。「納期の相談をする」「断る理由は人手が足りないこと」。この一行が外に出ると、頭は「持っていなくても忘れない」と判断します。忘れない確証ができた時に、持ち歩く理由が消えます。

理由①が強い人は、順番だけを三つ書きます。挨拶、本題、確認。中身は書きません。順番が決まれば、その場で作れます。足りないのは内容ではなく手順なので、手順だけを埋めれば終わります。

理由②が強い人は、相手の台詞を書くのをやめます。代わりに「相手が何を言っても、まずは一度うなずく」と決めます。返しを全部用意する代わりに、最初の一手だけ決めておくと、二人分の原稿を書かなくて済みます。

理由③が強い人は、台本を書く時間を先に取ります。通勤の最初の五分、と決めてしまいます。時間が決まっていると、それ以外の時間に始まった時に「今はその時間ではない」と判断できます。禁止するのではなく、場所を与えるほうが止まります。初めて会う相手の前でこれが強く出る場合は、初対面が疲れる理由も合わせて読めます。約束の日までの期間そのものが重い場合は、約束の日が近づくと憂鬱になる理由で扱っています。

疲れが取れない状態や気分の落ち込みが長く続いて生活に支障が出ている場合は、心療内科やカウンセリングなどの専門機関に相談するという選択肢もあります。

備えを自分で締め切れると、想定外でいちばん落ち着きます

先のことを考えられるのは、見通しが立つ人だからです。立たない人は、明日の会話を想像すること自体ができません。困っているのは、その見通しの力ではなく、どこまで備えれば終わりかが決まっていないことのほうです。

MP診断のキャラクターには、消耗の先にある進化後の姿があります。そなえリスの進化後は、ぐんしリスです。進化の条件は、備えに「ここまでで十分」の線を引いて、残った不安ごと手放せるようになったとき。

ぐんしリス(そなえリスの進化後)。備えを自分で締め切れるようになったとき。口ぐせは「その場合は、これです」。

もしもを考える力は、進化しても同じです。手元にはプランAもBもCも用意してあります。違うのは、ここまでやれば十分と、自分で備えを締め切れること。だから疲れ果てる前に手が止まります。そして想定外が起きた瞬間、いちばん落ち着いているのはこのリスです。用意してあった次の一手を、静かに差し出します。頭の中の会話も同じで、全部を想定しきる必要はありません。一行書いて締め切った人のほうが、本番で落ち着いています。

無料の『キャラでわかる 心の体力(MP)診断』は、20を超える心理学・生物学の研究に、60の測定項目を一本ずつ対応づけて設計しています。この記事に出てきた手順が決まっていると力が出る性質はビッグファイブの研究に、何もしない時間での回復のしかたは休息と回復の研究(Sonnentag)に、それぞれ対応づけています。結果は占いではなく決まった計算式なので、同じ回答なら何度やっても同じ結果が出ます。

キャラでわかる 心の体力(MP)診断の紹介画像。16種類のキャラクターから自分のタイプがわかる
結果は16種類のキャラクターと、その進化後の姿で返ってきます。
無料で診断してみる

まとめ

無料でMP診断をやってみる →