電話が疲れるのはなぜ?苦手なのは甘えではなく3つの理由がある

電話が疲れるのはなぜ?苦手なのは甘えではなく3つの理由がある

着信画面が光った瞬間、一呼吸置いてから出ます。話している内容は難しくないのに、切ったあとに軽い放心状態になって、直前まで何をしていたか思い出せない。職場で電話番の日は、他の仕事がほとんど進まない。友達との長電話も、楽しいのに終わったあとぐったりする。「電話していい?」と先にメッセージが来ると、それだけでありがたい。メールやチャットなら平気なのに、電話だけが重い。そして「電話くらいで疲れるなんて、社会人として甘えているのでは」と思っています。

先に結論を言います。甘えではありません。電話という形式が、割り込み・声だけの受け取り・即答という3つを同時に強制するからです。メールで平気なのは、その3つがどれも起きないからです。この記事では、その3つをチェックリスト付きで分解します。読みながら、自分がどれに弱いか確かめてみてください。

この記事を書いているのは、無料の『心の体力(MP)診断』です。何で疲れて、何で回復するのかを確かめられます。

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「電話くらいで疲れる」は、甘えではありません

甘えかどうかを判定する簡単な方法があります。同じ内容を、メールでやりとりした場合を想像してみてください。同じ用件、同じ相手、同じ結論。それでも疲れるでしょうか。多くの人は「メールなら平気」と答えます。つまり疲れの原因は、用件でも相手でもなく、電話という形式そのものにあります。

これは能力の話でもありません。話すのが上手な人でも、電話だけは消耗するということがよくあります。逆に、電話が平気な人は根性があるのではなく、この3つの負担を感じにくい体質をしているだけです。

メールは平気なのに電話だけ疲れるのには、理由があります

電話には、他の連絡手段にない特徴が3つあります。相手の都合で突然始まること、声以外の情報がないこと、その場で答えを出さなければならないこと。この3つは同時に来ます。だから「電話が苦手」とひとことで言われるものの中身は、人によってまったく違います。

割り込まれることが一番きつい人、声だけで相手の機嫌を探ることに疲れる人、考える前に答えさせられることが苦しい人。順番に見ていきます。

電話が疲れる3つの理由(図解)
電話が疲れる理由は3つ。どれに弱いかで、効く工夫が変わります。

理由①: 電話は、予告なしの割り込みでやってくる

まず、この質問に答えてみてください。作業や会議を次々と切り替える状況だと、あなたは「平気で切り替えられる」ほうですか、「切替のたびに消耗する」ほうですか。もう一つ。段取りや予想を覆す出来事が突然起きた時、落ち着いて対応できるほうですか、動揺して消耗するほうですか。

どちらもMP診断で実際に使われている質問です。電話の第一の負担は、内容ではなくタイミングにあります。今やっていることを中断させられ、頭の中を一度片づけて、相手の話に合わせて組み直す。終わったら、また元の作業を組み立て直す。この往復が本体です。だから通話3分でも、前後を含めれば20分ぶんの体力を使うことがあります。

この診断は、結果を16種類のキャラクターで返します。その中に、この負担を地で行く一体がいます。おろおろビーバーです。一本一本の木を積み上げて、完璧なダムを作る計画家のビーバー。想定外のことが起きた時、人のミスで積み上げた段取りが手戻りになった時、「まあ臨機応変にやろう」と計画のないまま走らされる時に、頭の中の完璧なダムがガラガラと決壊します。口ぐせは「よし、予定どおり」と「え、聞いてない聞いてない聞いてない」。おろおろと動揺して、立て直しのためにエネルギーをどっと使う。周りが思うより、ずっと大きな消耗になっています。自分がこのビーバーなのかは、無料の診断で確かめられます。

おろおろビーバー(心の体力MP診断のキャラクター)
おろおろビーバー。口ぐせは「え、聞いてない聞いてない聞いてない」。段取りが崩れると立て直しに大きく消耗する計画型。

予定が崩れること自体で消耗している自覚があるなら、予定が変わると疲れる理由で詳しく分けています。

理由②: 声だけで、相手の機嫌を探っている

次の質問です。不機嫌な人やピリピリした空気の中にいると、あなたは「自分は影響されない」ほうですか、「もらってしまって消耗する」ほうですか。もう一つ、まわりがどんな雰囲気でも、自分の気分は自分で保てるほうですか。

対面なら、相手の表情や姿勢から状態が読めます。電話にはそれがありません。使えるのは声だけです。だから相手の状態を読もうとする人ほど、声の細かい変化に神経を集中させます。少し低い、間が空いた、語尾が短い。情報が少ないぶん、感度を上げて補おうとするので、対面より消耗が大きくなることさえあります。

理由③: 考える前に、答えることを求められる

3つ目の質問です。同時に複数のことを把握・判断しなければいけない状況が続くと、あなたは「平気で捌ける」ほうですか、「頭がいっぱいで消耗する」ほうですか。予定や物事が「まだ決まっていない・どっちに転ぶか分からない」状態が続くと、気にせず過ごせるほうですか、そわそわして消耗するほうですか。

メールなら、読んでから返すまでの時間を自分で決められます。調べてもいいし、考えてから書いてもいい。電話にはその余白がありません。聞きながら考え、考えながら話し、その場で結論を出す。じっくり考えてから話したい人にとって、この形式は常に前倒しを要求されている状態になります。「あとで整理して伝えればもっとうまく言えたのに」と、切ったあとに思うことが多いなら、ここが主犯です。

この理由の主人公は、そなえリスです。先の見えないことが何より苦手な、用意周到なリス。初めての場所や初めての仕事を前にした時、上の方針がふわっとしていて何が正解か分からない時、大事な予定の前の晩に、「念のため」の確認ともしものプランづくりが止まらなくなります。口ぐせは「念のため、ね」と「プランBもあるよ」。備えても備えても不安は完全には消えないので、本番が始まる前に、準備だけでエネルギーを使い果たしてしまいます。苦手なのは、行き当たりばったりと「なんとかなるって」の一言です。自分がこのリス寄りかは、診断で分かります。

そなえリス(心の体力MP診断のキャラクター)
そなえリス。口ぐせは「念のため、ね」。備えが止まらず、本番の前に準備だけで消耗してしまう用意周到型。

3つの理由のどれが自分の主因かは、無料の診断で確かめられます。割り込みに弱いのか、受け取りで消耗するのかで、効く工夫が変わります。

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仕事の電話は、仕組みで減らせます

根性で慣れる必要はありません。理由ごとに手を分けます。

①割り込みで消耗する人は、電話に出る時間帯を先に決めます。全部は無理でも、午前中の集中したい時間だけ他の人に回してもらう、折り返し前提にする、といった形は現実的に実現できます。「あとでかけ直します」を最初の一言として決めておくのも効きます。

②声で機嫌を探ってしまう人は、通話中にメモを取ります。手を動かしていると、意識が声の微妙な変化から内容のほうへ移ります。読み返すためではなく、感度を下げるためのメモです。

③即答がつらい人は、返答を先送りする定型文を用意します。「確認して、15時までに折り返します」。これを言えるだけで、電話の性質が対面のやりとりからメールに近いものへ変わります。

職場での気疲れが全体的に大きいなら、職場の気疲れの分解も参考になります。切り替えのたびに消耗する感覚が強い場合は、マルチタスクで疲れる理由のほうが近いかもしれません。

プライベートの長電話は、切り上げてもいいものです

友達や家族との長電話は、断りにくいぶん厄介です。楽しい時間なので、疲れていることに自分でも気づきにくい。ここでも有効なのは、始まる前に終わりを決めておくことです。「今から30分だけいい?」と先に言ってしまう。相手にとっては予定が分かるだけで、拒否ではありません。

この診断の世界には、備えや段取りの力を持ったまま消耗しなくなった姿があります。おろおろビーバーは、とうりょうビーバーになります。完璧な計画を愛する心は変わりません。ただ、その計画には最初から「予定が2つ飛んでも崩れない余白」が入っていて、崩れた時の直し方まで決めてあります。だから突発の連絡が入っても、おろおろしません。むしろ壊れた箇所を誰より早く見つけて直す人になります。

とうりょうビーバー(おろおろビーバーの進化後)。計画に最初から余白を入れて、崩れても立て直せるようになった姿。

そなえリスは、ぐんしリスになります。もしもを考える力は、そのまま強みに育っています。手元にはプランAもBもCも用意してある。違うのは「ここまでやれば十分」と備えを自分で締め切れることです。だから疲れ果てる前に手が止まります。想定外が起きた瞬間、一番落ち着いているのはこのリスです。

ぐんしリス(そなえリスの進化後)。備えに「ここまでで十分」の線を引けるようになった姿。

2体とも、段取りの力も備える力も減っていません。足したのは、余白と締め切りだけです。「電話が疲れる」の出口も同じで、電話を克服するのではなく、電話との距離の取り方を自分で決めることです。

なお、電話や人と話すことへの不安が強く、動悸や体調の変化が出ている場合や、眠れない、食欲がない、気分の落ち込みが抜けないといった状態が長く続いて生活に支障が出ている場合は、一人で抱えず、心療内科やカウンセリングなど専門機関に相談する選択肢も持ってください。

自分がどの理由で疲れているか、確かめるには

この記事を書いているのは、無料の『キャラでわかる 心の体力(MP)診断』です。この記事に出てきたHSP(生まれつき感受性が高い気質を指す心理学の概念で、医学的な診断名ではありません)や性格の五因子理論(ビッグファイブ)など、20を超える心理学・生物学の研究に、60の測定項目を一本ずつ対応づけて設計しています。結果は占いではなく決まった計算式で出すので、同じ回答なら何度やっても同じ結果になります。ここで引用した「段取りや予想を覆す出来事が突然起きた時」も「同時に複数のことを把握・判断しなきゃいけない状況が続くと」も、実際に使われている質問です。答えていくと、3つのどの理由で消耗しているかと、何をすれば回復するのかが、16種類のキャラクターで返ってきます。おろおろビーバーもそなえリスもその中の2体で、消耗しなくなった進化後の姿まで見られます。

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まとめ

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