マウントを取られると疲れるのはなぜ?始めていない比較が残る理由

マウントを取られると疲れるのはなぜ?始めていない比較が残る理由

「へえ、まだそこなんだ」と言われました。悪気はなかったのだと思います。その場は笑って流しました。それなのに、帰り道からずっとその一言が頭にあります。自分の今の状況を数え直し、相手の状況と並べ、どこで差がついたのかを考えています。誰にも頼まれていない計算です。「マウント 疲れる」で調べると、相手はこういう心理だ、気にしなくていい、という説明が並びます。相手の心理は分かりました。それでも、こちらの疲れは減りません。

先に結論を言います。この疲れが残るのは、自分が始めていない比較だからです。自分で誰かと比べた時は、比べるのをやめることもできます。相手が置いていった比較は、開いたのが自分ではないので閉じ方が分かりません。しかもその場では返せません。返すと角が立つからです。結果として、言われた瞬間ではなく、その後の時間に使われます。この消耗は3つに分かれ、どれが強いかで打つ手が変わります。

この記事を書いているのは、無料の『心の体力(MP)診断』です。心の体力、つまりゲームでいうMPが何で減って何で回復するのかを確かめられます。

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言い返せなくても、あなたが弱いわけではありません

その場で言い返せなかったことを、後から責める人がいます。気が弱いからだ、言い返せる人になろう、と。ここは先に外しておきます。返さなかったのは、返すコストのほうが高いと判断したからです。相手との関係はこの後も続きます。その場を険悪にした場合の後始末まで含めて、一瞬で計算しています。

そして、返した場合も疲れます。これは後で詳しく書きますが、勝っても負けてもその日は消耗します。つまり、返しても返さなくても使われます。選択の問題ではなく、その場面が発生した時点で発生している種類の消耗です。

よく混ざるものがあります。自分からSNSを開いて他人の様子を見に行くほうの消耗は、他人と比べて疲れる理由で分解しています。あちらは、見るかどうかを自分で選べる話です。この記事で扱うのは、選べない場所に比較が置かれたぶんです。

「気にしなければいい」では、この疲れは減りません

気にしないという操作は、実際にはできません。気にしないためには、まず気にしている自分を確認する必要があるからです。確認した時点で、その話題をもう一度開いています。消そうとするほど、開く回数が増えます

相手の心理を分析する方向も、途中で止まります。相手が不安だから、自信がないから、という説明は当たっていることが多いのですが、分析が終わっても自分の頭の中の計算は止まりません。相手の事情が分かることと、こちらの処理が終わることは別です。

そのうえ、中身が一つではありません。同じ「マウントを取られてしんどい」でも、比較そのものが始まってしまう人と、返せなかったことが残る人と、夜になってから場面を再生する人がいます。三人に「気にするな」と言っても、誰にも効きません。

そこで、もう一段だけ分けます。取られた側の消耗は、主に次の3つのどれかです。

マウントを取られると疲れる3つの理由(図解)
取られた側の消耗は3つに分かれます。どれが強いかで、打つ手が変わります。

理由①: 自分で開いていない比較が始まる

まず、こんな質問から始めます。SNSや周りの人の成果や状況を見た時、自分は自分と切り離せるほうでしょうか。それとも、比べて落ち込み、消耗するほうでしょうか。もう一つ。同年代が活躍しているのを見た時、刺激として受け取れるほうですか。それとも、焦りや劣等感のほうが強く出るほうですか。

この2つは、この記事を書いている診断で実際に使われている質問です。後者を選んだ人は、比較の情報が入ってくると自動で計算が始まるほうです。この計算は意識して始めるものではありません。数字や状況が並んだ瞬間に、もう動いています。

自分で開いた比較なら、閉じられます。アプリを閉じる、その人の投稿を見ない、そういう手があります。人から言われた比較には、閉じるボタンがありません。同じ部署にいる限り、明日も顔を合わせます。だから、一度開いた計算が開きっぱなしになります。

理由②: その場で返せないので、飲み込む

次に、この質問に反応する人がいます。意見が対立する、場が険悪になる、揉めごとが起きる。こうした時、平気で向き合えるほうでしょうか。それとも、強く消耗するほうでしょうか。もう一つ。相手とはっきり意見が食い違った時、必要な摩擦として向き合えるほうですか。それとも、揉めること自体がしんどくて避けたくなるほうですか。

ここで後者を選ぶ人の場合、返さない判断は一瞬で終わっています。返した先に起きることが全部見えているから、飲み込むほうが安いという計算です。判断としては正しく、その場も荒れません。ただし、飲み込んだものは消えません。

ここで大事なのは、返した場合も疲れるということです。言い返した日も、その日はぐったりします。だから「返せるようになる」は解決になりません。変えられるのは、返すかどうかではなく、場面をどこで終わらせるかのほうです。

この診断は、結果を16種類のキャラクターで返します。その中に、返すほうを選ぶ一体がいます。かみつきライオンです。口ぐせは「それ、オレがやったほうが早くない?」「結果は出すから、やり方は任せて」。自分のやり方と最速のスピードで進みたい、誇り高きライオンです。進め方に細かく口を出された時、決めるだけの会議で進みを止められた時に、主導権を取り戻すために牙を剥きます。ただし、戦うこと自体にMPをどっと使うので、勝っても負けても、その日はぐったり疲れ果てています。返しても楽にならないことの、分かりやすい証拠です。自分がこのライオンなのか、別のキャラなのかは、無料の診断で確かめられます。

かみつきライオン(心の体力MP診断のキャラクター)
かみつきライオン。口ぐせは「結果は出すから、やり方は任せて」。戦った日は、勝っても負けても疲れ果てている。

理由③: 言えなかった場面が、夜に再生される

三つめは、この質問に反応する人です。終わったことや失敗を、後から何度も思い返してしまうほうでしょうか。もう一つ。夜、布団に入ったあと、だいたいすぐ眠れるほうですか。それとも、昼の出来事がよみがえって頭が回り出すほうですか。

後者を選んだ人は、場面が終わっても、頭の中では続いているほうです。再生されるのは言われた瞬間だけではありません。言い返す自分のほうも再生されます。あの時こう言えばよかった、という別のやり方を何通りも作っています。

この作業には終わりがありません。新しい情報が入らないので、結論が出ないからです。出ない結論を出そうとして、夜の時間が使われます。明確に責められた場合の引きずり方は、怒られると引きずる理由で分解しています。この記事の場合、相手は責めていません。責められていないので、抗議する名目もありません。相手の意図がそもそも読めない一言については、言われたことが頭から離れない理由で扱っています。マウントの場合は意図がはっきりしているので、そこが違います。

自分がどの理由で減っているかは、無料の診断で確かめられます。3つのうちどれが強いかが分かると、手を打つ場所が一つに絞れます。

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言い返す練習はせず、場面を閉じる合図を作ります

言い返す練習はしません。返しても疲れるうえに、その場の空気を持ち帰る量が増えるからです。変えるのは、場面をどこで閉じるかだけです。

理由①が強い人は、比較の対象を一つだけ紙に書き出します。何と何を比べているのかをはっきりさせると、計算が終わります。頭の中に置いたままだと、比べる項目が勝手に増えていきます。書くのは分析のためではなく、増えるのを止めるためです。

理由②が強い人は、返す一言を先に一つ決めておきます。「そうなんですね」でも「すごいですね」でもかまいません。中身のない一言を一つ持っておくと、その場で作らずに済みます。作ろうとするから、飲み込むか戦うかの二択になります。

理由③が強い人は、動作で区切ります。その場を離れたら手を洗う、一駅歩く、別の音楽をかける。頭の中で決着をつけようとすると、決着したか確かめるためにまた再生します。考えすぎそのものの全体像は、考えすぎて疲れる理由で分解しています。

疲れが取れない状態や気分の落ち込みが長く続いて生活に支障が出ている場合は、心療内科やカウンセリングなどの専門機関に相談するという選択肢もあります。

比較が刺さるのは、まじめに見ているからです

比較が刺さらない人は、相手の話を最初から聞いていません。刺さるのは、相手の言っている中身をちゃんと受け取っているからです。受け取る力がある人ほど、いらないものまで受け取ります。捨てる技術だけが、まだ手元にないだけです。

MP診断のキャラクターには、消耗の先にある進化後の姿があります。カチコチくらげの進化後は、ダイヤモンドくらげです。カチコチくらげは、納得いかないまま切り上げさせられた時に、その場は飲み込めても、夜の布団の中でひとり反省会が始まり、朝までループして眠れなくなります。進化の条件は、寝る前に、頭の中の反省会をどこかに書き出して外に置き、落ち着いてから眠れるようになったとき。

ダイヤモンドくらげ(カチコチくらげの進化後)。反省会を書き出して外に置けるようになったとき。口ぐせは「ここは磨く。ここは、流す」。

夜のひとり反省会を、翌日の一手に変える習慣にした姿です。細かいところに気づく力は、そのまま残っています。違うのは、どこまで自分で持つかの線を先に引いてあること。磨くところと流すところが決まっていると、言われた一言をどちらに入れるかがその場で決まります。決まると、夜に持ち帰る分がなくなります。

無料の『キャラでわかる 心の体力(MP)診断』は、20を超える心理学・生物学の研究に、60の測定項目を一本ずつ対応づけて設計しています。この記事に出てきた人と比べてしまう強さは社会的比較の研究に、揉めごとを避ける判断はビッグファイブの研究に、夜の再生は反芻の研究(Nolen-Hoeksema)に、それぞれ対応づけています。結果は占いではなく決まった計算式なので、同じ回答なら何度やっても同じ結果が出ます。

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結果は16種類のキャラクターと、その進化後の姿で返ってきます。
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まとめ

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